-
白銀の森
投稿日 2020年2月11日 21:39:42 (未分類)
3週間の長い冬休み。
冬眠から目覚めたばかりの熊のような気持で、
日常がスタートすると、
その二日後には子供たちの体に異常が現れた。
次男の背中に見られる赤い点・・、
友人からいつか電話で言われたことがすぐに思い立った。
昨年の大晦日前、
友人宅でパーティがあって、
はるばるカロタセグからやってきた友人家族の
子供たちに数日後、水疱瘡の症状が現れたというのだった。
もちろん、その時点では誰も知らなかった。
すぐに幼稚園、学校の先生、かかりつけの医師に連絡をすると、
2週間の休みを言い渡された。
年末に交流した友人の子供たちにも皆、同じ症状が現れていた。
朝から晩まで濃い霧に包まれた、1月の半ば。
霧はいつしか氷となり、
町中に見事な樹氷がみられた。
子供たちが休みとなったその初日、
発疹のほかは特に症状もなく、機嫌もよかったので
森へ散歩に行くことにした。
車に乗りこむころには、運よく空も晴れてきた。
毎日が白い霧ばかりに慣れていた目には、
青空と太陽の光、
それらに照らされる白い森が眩しいほどに鮮やかだった。
まるでデコレーションしたように、真っ白の木々。
いき慣れた場所なのに、目新しくてわくわくと胸が弾む。
日常に訪れた幻想的なひと時に酔いしれて帰宅した後、
水疱瘡の子供は外出してはいけないということをはじめて耳にした。
それからも、自宅謹慎状態がつづき
やがて家族旅行の日がやってきた。
Source: トランシルヴァニアへの扉 – Erdely kapuja-
Source: 東欧あんてな
続きを読む>>最新情報