-
【歴史的瞬間】ポーランドの独立(回復)記念100周年をワルシャワで迎えてきた!
投稿日 2018年11月13日 03:05:09 (ポーランド)
2018年は、1918年にポーランドやチェコスロバキアが独立して100年の節目に当たるということで、ヨーロッパ各国で記念式典などが盛大に行われる年となりました。
1918年は、第一次世界大戦の休戦協定が結ばれた年でもあって、この戦争に関係していた欧州諸国では国の独立などが相次ぎ、2018年は記念すべき100周年を祝うことが多くなっているのです。
そんな中、当時オーストリア(ハプスブルク家)、ドイツ(プロイセン)、ロシア帝国の3カ国に領土を分割されていたポーランド(リトアニアとの連合王国)の独立回復がなされたのが、この1918年だったのです。
ポーランドの独立記念日は11月11日なので、僕は2016年~2017年に住んでいたポーランドで歴史的瞬間を迎えたい、という思いから、この前後数日をかつて暮らしていたワルシャワで過ごすことにしました。
今回は、そんな独立100周年のポーランド独立記念日の、ワルシャワでの様子をまとめることにしました。なお、2016年もワルシャワで独立記念日を迎えましたが、街の中心までは出なかったので、当時との単純な比較ができないこともあって、何が通常の独立記念のイベントで、何が100周年記念のイベントなのかは、よく分かっていません。
が、メディアで話題になるごく一部の極右による暴徒的活動以外にも、ポーランドの独立記念日の「生の様子」を知る貴重な機会ですので、是非最後まで目を通して頂ければと思います。
①戒厳令が出ているのか、と思えるほど閑かな街中
この日は、午前中に行われる某イベントを見に行くためにホテルからトラムを利用しようと、最寄りの乗り場まで歩いて行きました。
その道中の風景がこちら。
お分かり頂けますでしょうか、警察が街中に結構いて、不測の事態に備えて厳戒態勢を敷いていました。
人はもちろんまばらで、トラムも街の中心部が通行止め(歩行者天国)になっているため、郊外に向けて逃げていくものばかりで、交通が半ば麻痺状態でした。
メトロは通常通り運行ということなので、仕方なくそちらまで徒歩で向かって、まずは午前中のイベントを見に行くことにしました。
②毎年行われている「10kmマラソン」をチラ見
独立を記念した10kmマラソン、というよりは、号砲もなく参加者が思い思いにワルシャワ市内の決められたコースを走る、というイベントが、11時11分から始まるということで、そちらをまずは見に行ってきました。
場所は、中心から北に行ったところにある、「東欧で一番大きい」と言われているショッピングモール・アルカディアの前から。
最寄りのメトロ駅から歩いて行くと、このイベントに参加するランナーが沢山いて分かりやすかったです。
光景は以下の写真のとおりで、11時11分になっても号砲はなく、エントリーした人から順にコースを走ったり、ゆっくり歩いたりするというものでした。
なぜか、武道の胴着を着た人達もいました。これは走りにくいのでは(笑)
トラムはこのように完全封鎖されていました。
③ピウスツキ広場で記念式典に立ち会い
さて、続いては12時から行われる、独立記念日の一番の目玉と言って良い、記念式典を見に行きました。
ピウスツキ広場は旧市街から近く、国立劇場からもすぐそこで、ショパン空港から出ている空港路線バス175番の終着地でもあります。
この広場に「無名戦士の墓地」もあるので、会場としてはふさわしかったのだと思います。
到着したのが11時45分頃で、式典の様子を間近で見ることはできませんでしたが、馬を連れて隊列が行進していたり、祝砲が上がったり、周りにいる人の大多数がポーランドの国旗を掲げていたり、異様な雰囲気に包まれていました。
遠目からの写真しかないのが悔やまれますが…。この付近には、いわゆる「極右」の方々はおらず「平和」な式典が進みました。
ただ、気温が10℃を下回っていて太陽も出ておらず、ずっと棒立ちしていると寒くなってきたので、40分くらいでそそくさと退散しました(笑)
馬の写真ですが、映像しか残っていないので、YouTubeにアップロードできればまたしてみますね。
④中心部で暴徒化した国民をかいくぐる
さて、ポーランドの独立記念日で一番有名(?)なのは、一部の極右過激派による暴徒化した活動です。
例年、ワルシャワ中央駅から軍事博物館に向けて行進があるようで、ポーランド人の友人がちょうどワルシャワに来ているということなので、会うことにしたのですが、待ち合わせの場所と時間を、この行進が行われるロンド(ロータリー)にしてしまい…
こちらも動画がないのですが、爆竹や発煙筒を歩行者天国になった大通りで使いながら、大声で叫びまくっている人達が大勢いて、さすがに変なことに巻き込まれると命の危険に触れそうなので、近づかないように退散ww
びっくりしたのは、ノボテル(ワルシャワで一番高さのあるホテル)のビルから爆竹を下に投げている人がいたことですね…。
友人も、この行進に巻き込まれて身動きが取れず、住んでいる街に帰らないといけないこともあって、結局会えずじまいでした。
残りの時間は、ホテルで睡眠を取って体力を回復・温存していましたが、これだけ多くのイベントをハシゴできたので収穫は大きかったです。
まとめ
今年の100周年記念は、例年より大規模なイベントになったと思います。
2010年から関わり初めて9年経ちましたが、節目のカイロスをこの地で迎えられたことが何よりも喜ばしいですね。
※この日をワルシャワで過ごして考えたことは、以下の記事(別ブログ)に纏めていますので合わせてご覧下さい。
※当日の様子は、盟友のYutaさんの動画が分かりやすいのでこちらをどうぞ。
Source: Poland Life/東欧見聞録
続きを読む>>最新情報